結論からいうと、下がる可能性はほぼゼロですが、誰にでもオススメするようなものでもありません
- IELTS受験後にイギリスの大学に入学して卒業した筆者がIELTSの再採点についてを解説!
- 基礎的な情報からスコアが上がる可能性、下がる可能性、変わらない可能性などを紹介しながら、価値があるのかどうかを考察
- IELTSの再採点について悩んでいる方に、ぜひ読んでほしい
「もっとできたと思ったのにこのスコア…?」
「あと0.5上なら目標に届いたのに…」
IELTS受験後にそう思っている方はいませんか?
結論からいうと、IELTSには再採点という制度があり、ライティングおよびスピーキングスコアが上がる可能性があります。
ただし、有料かつスコアが変わらない可能性も十分にあります(変更の場合は申請料全額返金)
本記事ではIELTSの再採点について解説するとともに、申請してみる価値はあるのか、そしてどんな人にオススメできる制度なのかを解説します。
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- IELTSの再採点制度がわかる
- スコアがどう動きがちなのか理解できる
- 自分に合った制度なのかわかる
ただインターネット接続も年々進化しているので以前ほど大きな問題はないでしょう。
うーん…復習を自宅でできるのであれば問題ないですが、それが難しいなら復習機能があるサービスの方がいいですね
IELTSの再採点とは(再採点の概要)
IELTSでは、結果が出た後に再採点(Enquiry on Results)を申請できます。
再採点される可能性が高いのは、ライティングとスピーキングのスコアです。
リーディングとリスニングのスコアに関しては、一度結果が出た後にスコアが変わることはほぼありません。
これはLRの答えは決まっており、人による採点ミスが起こりにくいためです。
では、再採点を申請した後にどのくらいのスコアアップが望めるのでしょうか?
答えは、0.5上がる場合が多い
逆にスコアが下がることがあるのでは?と不安になるかもしれません。
しかし、IELTSを運営しているBritish Councilの回答によれば、再採点申請後のスコアが下がることはなく、そのまま変わらないか、上がるかのどちらかとなっています。
再採点の対象者
IELTSの試験結果を見て、疑問に思った方や納得いかない方が対象になります。
たとえば、スピーキングテストで「豊富なボキャブラリーと様々なグラマーを使ったのにもかかわらず結果が5.5だった!」など
特にスコアが上がりやすいのは、主に以下の2パターン。
過去に受けた試験結果と比較して、大幅にスコアが下がっていた場合
IELTSはよく考えられた試験であるため、スコアが大きく変わることはあまりないです。
再採点を申し出るスコアが6.0以下の場合
傾向的には、申請するスコアが6.5以上の場合は上がりにくいです。
7.0で再採点を申し出ても、スコアが上がるチャンスは低いです。
納得できないならって感じなんですね
もちろんそうですね、本当に再採点が必要なのかは再考すべきでしょう
再採点の申請期間
再採点を申請できる期間は、IELTSの主催団体によって異なります。
British Councilが主催(英検が管轄)している場合は、筆記試験日から数えて39日以内にすべての書類がIELTS事務局に届いていなければいけません。
そして、もう一つの団体IDP(JSAFが管轄)が主催の場合には、成績に書かれている受験日から6週間以内に必要な書類が受験したテストセンターに届いている必要があります。
再採点の料金
再採点の料金についても申請期間と同じく、主催団体がBritish CouncilかIDPかで異なります。
British Council主催のIELTSを受験した方は、一律9,000円を振り込み
IDP主催の場合には、11,000円を支払い
どちらの主催であっても、再採点の申請によりスコアが変わった場合には、全額返金となるのでご安心ください。
再採点の結果がでるまでには、最低でも2週間もしくはそれ以上かかります。
再採点の申請は、コストと時間がかかることをよく理解した上で申請しましょう。
変更があったら返金でも…結構高いですね
安くないからこそ、やみくもにはオススメできないんですよね…
再採点を申請する手順
British Council主催(英検が管轄)とIDP主催(JASAFが管轄)の場合で、それぞれ見ていきましょう。
British Council主催のIELTSを受験した場合
STEP1.受験したテストセンターへメールを送信
このメールに「スコアの再採点を希望する」ことを明記します。
東京テストセンター: jp500ielts@eiken.or.jp
大阪テストセンター: jp512ielts@eiken.or.jp
STEP2.再採点申請用紙(IELTS Enquiry on Results Form)に記入
申請用紙は、テストセンターからの返信メールに添付されて届きます。
STEP3.手数料9,000円を指定銀行へ振込み
なるべく早めに振り込みましょう。
STEP4.必要書類をIELTS事務局へ郵送
筆記試験日より39日以内必着で、下記2つの書類を郵送します。
- 記入した再採点申請用紙
- 再採点申請料振込の控え
あとは結果を待つだけです。
IDP主催のIELTSを受験した場合
STEP1.HPより再採点申請用紙(Enquiry on Results Request Form)をダウンロードして記入
まず、HPより再採点申請用紙(Enquiry on Results Request Form)をダウンロードして記入ます。
STEP2.手数料11,000円を指定銀行へ振込み
なるべく早めに振り込みましょう。
STEP3.必要書類を受験したテストセンターへ郵送
成績に記載されている受験日から6週間以内必着で、下記3つの書類を郵送します。
- 記入した再採点申請用紙
- 申請費用の銀行振込控え
- 成績証明書の原本
以上で申請完了です。
IELTS再採点のメリットとデメリット
「スコアが上がるかもしれない」
メリットばかりに思われがちな再採点ですが、必ずしも誰にでもオススメするようなものではありません。
ここからはメリットとデメリットをまとめていきます。
再採点のメリット
再採点のメリットは、大きく分けて2つ。
オーバーオールスコアが上がる可能性がある
1つは、再採点の申請によりスコアが上がる可能性が出てくること。
とくにライティングとスピーキングのスコアが上がることが期待できる
ライティング(もしくはスピーキング)のスコアが0.5上がった場合、オーバーオールのスコアに影響がでる確率は30〜50%というデータもあります。
もしオーバーオールスコアが変われば、ご自身のターゲットスコアを達成できることも考えられます。
上がった場合は申請費用が全額返金
2つ目のメリットは、結果的にスコアが上がった場合、申請にかかった費用が全額返金されることです。
British Council主催のIELTSを受験した方には9,000円、IDP主催のIELTS受験者には11,000円が戻ってくることになります。
再採点のメリットを享受できるケースは以下のとおり。
- ライティング(もしくはスピーキング)のスコアが0.5上がる
- オーバーオールのスコアが上がる(同時に目標スコアに到達する可能性も)
- 再採点の申請費用が全額返金される
再採点の申請により、次回のIELTS受験をする必要がなくなったうえにお金が戻ってくる、このケースが再採点の申請による最大のメリットと言えます。
申請料も戻ってきてスコアも上がる、最高のシナリオなんですね
そう、だけど最高のシナリオだけを見るのはよくないですよ
再採点のデメリット
再採点のデメリットも大きく分けて2つ。
スコアが変わらない可能性がある
1つ目は、申請してもスコアが変わらないことがあり得ること。
この場合、再採点の結果を待っていた期間と申請費用がムダになります。
そして、すぐに結果が得られるわけでもありません。
「どうしても海外留学のためにあと0.5の上乗せが必要」のような緊急性がない限り、再採点の申請はオススメしません。
緊急性を伴わないのであれば「お金を使って再採点の結果を待つ期間を考えれば、今までどおりIELTSの勉強を毎日続ける方がスコアアップには効果的」
申請期間中は成績スコアが無効に
2つ目のデメリットは、再採点の申請期間中、その成績のスコアが無効になってしまうことです。
再採点を申請する前に、必ず留学先へのスコアレポートの提出期限を再度確認するようにしましょう。
再採点の結果を受け取るまでには最低でも2週間、もしくはそれ以上かかることを申請前に考慮する必要があります。
スコアは変わらず1万円近くなくなったと考えると…ちょっと怖いかもしれませんね
そうだね、じっくり考えてみることをオススメします!
再採点でIELTSスコアが上がることは多い?
IELTSは公式に再採点に関するデータを公表していないため、明確なことはお伝えできません。
ただ、再採点を申請した受験者へのアンケート結果より、IELTSスコアが上がる割合は3〜4割だったことがわかっています。
受験者たちが申請したセクションは、ライティングとスピーキングのみ
リーディングとリスニングのスコアの再採点を申請したケースはありません。
では、再申請によりスコアが上がった実際のケースを見てみましょう。
再申請によりスコアが0.5アップしたケース
評価:★★★★4点
評価:★★★★4点
評価:★★★★4点
Twitterで調査した限りだと、再採点でスコアアップを実現した場合は0.5の上乗せがほとんどです。
また、ライティングでのスコアアップが多い印象を受けます。
だから「あと0.5あれば…」という人にオススメなんですね!
そう、たとえば目標のOAから1.5とか離れていたら再採点をする意味はないですよ
再申請によりスコアが1.0アップしたケース
評価:★★★★4点
評価:★★★★4点
さらに、稀に0.5の上乗せでなく1.0のスコアアップを実現された方も、ライティングとスピーキング両方でいらっしゃいます。
再採点の依頼で1.0上がるのはある意味夢がありますよね!
1.0アップした人もいるんですね!
そういうケースはあるんだけど、1.0アップは結構稀である点は踏まえておきたいですね
再採点で変わらなかったり下がる可能性はある?
一方で、再採点を申請しても結局スコアが変わらなかったケースもあります。
実際にスコアが変わらなかったケースを見てみましょう。
評価:★★★★4点
評価:★★★★4点
評価:★★★★4点
再採点で結果が変わらないことで、「メンタル的に落ち込む」というケースも多いです。
これは再採点のデメリットをよく反映している例と言えます。
IELTSの勉強中は、メンタル状態がとても重要
再採点の申請をあまりオススメしない方がいるのも、そのような面を考えると納得できるところがあります。
また、よく心配される「再採点によりスコアが下がることがある?」の答えは、「0%に近いレベルでない」です。
ではどんな時に再採点をすべきか
再採点を申請して、スコアが上がることもあれば、変わらないこともあります。
これは、実際に申請をしてみないとわからないことです。
下記4条件が揃った場合には、再採点の申請を考慮してもよいかもしれません。
ライティングもしくはスピーキングどちらかのスコアを上げたい時
リーディングとリスニングの再採点申請は、スコアが上がる可能性がとても低いため、おすすめはできません。
ライティングとスピーキングどちらかのスコアを0.5だけ上げたい時
スコアが0.5上がった結果、ターゲットスコアに達するかどうかを確認しましょう。
自分はよくできたと思っているのに、前回と比べてスコアが低すぎる場合
前回よりも明らかにレベルの高いライティング(もしくはスピーキング)だったにもかかわらず、前回と比べてスコアが下がりすぎている場合には、再申請を考慮しても良いでしょう。
金銭的に余裕がある場合
先述のとおり、スコアが変わらなかった場合は申請料の返金がありません。
返金がないかもしれないリスクを負えるかどうかも考慮に入れておくべき点です。
上記4条件に1つでも当てはまらない場合には、再採点の申請を考えるよりも「どうすれば次の試験でスコアが上がるのか?」を考えた方が効率的かもしれません。
各項目別の勉強方法や対策方法はすべてまとめて以下に紹介しています!
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