横浜の某所にある缶コーヒー自販機です。

 

今日は、おもてなしを英語で?・・・・という題材です。

 

まず先に解答だけお伝えしてしまうと、よく対訳として使われるのは、

 

  hospitality

 

ということになっています。

 

ですが、「おもてなし」は東京オリンピック誘致の際に「O-Mo-Te-Na-Shi—」と敢えて日本語を使って訴えかけたように、やはり

 

おもてなし =hospitality

 

とは単純には訳せないのではないか。。。

 

「おもてなし」という言葉には違う意味合いや要素を含むのではないか・・・・という思いがあり、今回記事にしてみました。

 

 

毎度のことではありますが、まずはGoogle USAのサイトにいって「What is omotenashi」というキーワードで検索をしてみます。

 

すると、面白いことに有名レストランを紹介しているミシュランガイドのサイトで「Omotenashi: The Reason Why Japanese Hospitality Is Different(おもてなし:日本流ホスピタリティーが違う理由)」という記事を発見しました。

 

出典: https://guide.michelin.com/sg/en/article/features/omotenashi

 

それによると「おもてなし」の「おもてはpublic face(公的な顔)」で「なしはnothing(無し)」を意味するそうです。

(・・・・てか、それ、日本人の私も知らなかったわ~。)

 

Combining them means every service is from the bottom of the heart – honest, no hiding, no pretending.

(この2語を合わせると、おもてなしとはすべてのサービスは陰のない、みせかけでない誠実な心の奥底からのものであるという意味になります)

 

そしてこの考えは、遡ると千利休の茶道の心に通じるそうで・・・・・。

 

うーむ、知らなすぎだぞ、日本人の私。

 

で、結論としては

 

「おもてなしのキーワードは to serve wholeheartedly (心を込めて仕えること)」

 

と、記事には書いてありました。

 

 

-------

しかしながら・・・。

 

ここからはわたしの私見です。

 

ですが、「心を込めて仕えること」は、やっぱりまだ [hospitality] という言葉の中にもその意味合いが含まれるのではないかな、と思っています。

 

私が思う、おもてなしとhospitalityの違いとは。

 

あるいは、日本式おもてなしとホスピタリティ、との意味合いの違いのなかで、重要になってくるのは、

 

「気が付かなくてごめんなさい」

 

という考え方の有無ではないかな、と思うのです。

 

海外に行くと、テーブルごとにウェイター・ウェイトレスが担当について笑顔でやってきては「Is everything alright?」と聞いてくる、hospitalityにあふれる給仕さんを見かけます。

(日本でも外国人が多いステーキハウスなどでは見かけますね)

 

例えばそこで「お水のお代わりをもらえますか?」と頼めば、120%の満点笑顔で「Certainly!(もちろんです)」などと言って対応してくれるかもしれません。

 

日本のおもてなしではこの120%の笑顔は見かけませんが、代わりに、

 

「(お水をすでに飲みほしていらっしゃったんですね。)気が付かなくて申し訳ございません」

 

となるのではないかと思います。

 

前者は「あなたがご希望頂ければ、喜んでやらせて頂きます」という気持ち。

 

後者は「あなたがお望みのことは何かを考えて、頼まれる前に望みをかなえたい」という意識なんだと思います。

 

つまり、「言われれば喜んで応える」がホスピタリティで、「言われる前に気付く」がおもてなし、というのが私の考える両者の違いです。

 

 

どちらがより優れているとか、劣っている、というものではないと思いますし、どちらが好ましいかというのも好き好きで人によって違うのではないでしょうか。

 

ただ、ひとつ言えるとすれば、

 

「気が付かなくてスミマセン」という考えが浸透している日本だからこそ「お客様は神様です」のような考えがはこびりやすいのかな~、と感じています。

 

 

・・・・ちょっと前のことになりますが、生徒様から講師のやむを得ない休暇についてクレームを頂戴したことがあります。

 

その内容や対応についてはここでは触れませんが、そのときにビックリしたのが「こちらはお客様なのに」という文言がメールに入っていたことです。

(ちなみに海外在住の生徒様でした。)

 

自分に「様」付けして文句言っちゃってる、

 

これに対しても丁重にお詫びをするのが「おもてなし文化」の日本なのかもなあ・・・と思った次第です。

 

あ、最後にちょっと愚痴が入ってしまいました笑

 

 

いかがでしたでしょうか。

今回の記事が、少しでもあなたの気づきや英語学習のお役に立てば嬉しいです。

 

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そして、日本人講師の過半数は海外在住者です。

 

今回取り上げた「おもてなし」と「ホスピタリティー」のような文化の違い。

 

これはカルチャーショックとも呼ぶこともありますが、難しくもあり、海外で体験して初めて知る興味深い経験でもありますね。

 

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英会話を学習しながらも、こうした文化の違いに触れて学ぶことで、より学習が面白いものになってくれると思います。

 

 
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