英語には、単語をさらに分割する単位として「音節=シラブル」があります。

英語のリズムと言っても良いと思います。

1つの音節には、一つだけの母音を含むのですが、これはあくまでも発音上の話で、つづりとは一致しません。

子音も1つとは限らず、復習の子音を含む場合があります。

例えば 責任・原因という意味を表す faultは、母音を2つ・子音は3つありますが、音節で言うと1音節になります。

重要という意味の important は im por tant を3つのリズムに乗せることが出来るので3音節です。

こんな風に考えると、英語を読むことが、とても大変なことだと思ってしまうかもしれませんね。

 

そんなときに、役立つのがフォニックスの知識です。

フォニックスとは英語の読み書きをする為の文字と音のルールでローマ字とは少し違うものです。

英語を母国語とする国ではこのフォニックスのルールを使って単語の学習を進めていくのです。

最近では、日本の中学教科書(ニューホライズン)にアルファベット各々がどのような音を持っているのかを覚えるルールが載るようになったぐらい、注目を浴びている英語の学習手法のひとつです。

フォニックスにはアルファベット単文字と組み合わせ文字での読みかたのルールがあります。

 外もたくさんあるのでこのルールだけですべての単語の読み書きができるようになるわけではありませんが、読めるものが増えることで学習意欲が増していきます。

わたし(著者)が英語を学習し始めた頃は、とにかく丸暗記して自分なりのルールを見つけることで単語を覚えていました。

それに比べて、このフォニックスの学習は非常に効果的なものだなあ・・・・というのを、日々、子供たちに指導をしながら感じています。

さて、それでは、英語の読み書きに興味を持ち始めた生徒さんに最初のルールを覚えるのに効果があるフォニックスのテキスト、さらに深い学習をするためのテキスト、お子様と一緒に学習するために保護者の皆様におすすめできるテキスト、合計3種類のフォニックス教材をご紹介します。

 

目次:

1.英語の読み書きに興味を持ち始めた幼児向けのフォニックス・テキスト

2.フォニックス・ルールをもう少し深く学習するために使いたいテキスト

3.保護者の皆様におすすめできるフォニックス・テキスト

4.まとめ

 

1.英語の読み書きに興味を持ち始めた幼児向けのフォニックス・テキスト

「Little phonics」1~4

 

 

レベル1ではA~N, レベル2でo~zを取り上げています。

小さい子どもには、あまりにたくさんの情報がありすぎると注意が散漫になってしまいがち。
その点で、このテキストは1ページにある情報量が多すぎず少なすぎず、適切だと言えます。

カラフルなページレイアウトで、

「ここではなにを勉強するのかな?」

とワクワクする気持ちになってくれるはずです。

また、チャント(リズム練習)、歌、ストーリーを通し、無理なく楽しく学習が進められるような構成になっています。

同じ一つの文字を、様々なアクティビティーを通して触れることができる点もおすすめです。

また、巻末にはまとめのテストがついているので達成感を味わうこともできます。

レベル3、レベル4では3文字単語の学習が入ってきます。

幼児で初めて、小学校2年生くらいまでに全てのシリーズを終えることができれば良いでしょう。

 

 

2.フォニックス・ルールをもう少し深く学習するために使いたいテキスト

 「We can phonics」1~3

こちらのテキストは7つのルールを3つのテキストで学習できるものです。

アルファベットがきちんと書けるようになってから使い始めるのがおすすめです。

小学校1年生から使い始めて、小学校5年生くらいまでにシリーズ全てを終了できるペースとなります。
それぞれ50ページほどのボリュームでCDが2枚、自分で切って作る単語カードがついています。

1冊目ではそれぞれの文字と音の学習から始まり、子音の区別、母音の区別最終目標は3文字単語の読み書きを目標としています。

2冊目では基本の音だけではなく弱く読む子音、マジックe、2文字母音、2文字子音、lとrがついた単語を覚えます。

3冊目では2冊目で取り上げなかった2文字母音や2文字子音の単語を学習します。

ルールについての説明は全くありませんが、感覚に優れた子供たちは、特に細かい説明を読まなくても、すぐにルールを理解してくれるはずです。

このテキストの良さは1つのルールに対する単語の多さと練習問題の多さです。

特にbook1で挙げられている単語は、ベースになる短めの単語のほかに、動物編、食べ物編、動詞編に分かれていて、1つの音に対して4つの単語が例示されます。

生徒によっては、たとえばAで始まる単語は1つしかないと勘違いすることもあるのですが、この本ではその問題を解決できます。

練習問題もスモールステップでいつの間にか読み書きができるようになっていきます。

指導らしい指導をしなくても生徒自身で学ぶことができるのが素晴らしい点ですね。

さらに、学んだ単語の入った歌、チャント、ディクテーション、文の読みなどのタスクもあり、生徒たちの「できた」「読めた」という気持ちを高めてくれるテキストと言えます。

 

 

3.保護者の皆様におすすめできるフォニックス・テキスト

「フォニックスってなんですか?」

こちらは、紙面の文字の量が多く圧倒されてしまう印象があるため、良本なのですが、小さな子どもには向かないテキストかもしれません。

辞書の後ろなどにときどきある「口の形の説明」やそれぞれのフォニックス音の特徴、発音の仕方などが詳しく記載されています。

また、リピート学習が出来るようにCDも1枚付いています。

問題はあまり多くなく、どちらかというと確認のためについている程度と思ってよいでしょう。

理屈で覚えたい大人や中学年以上のお子様に向いているといえます。

あるいは、親御さんがお子様から何か質問を受けたときに、発音辞書のような形で使うこともできそうです。

 

 

4.まとめ

今日は、英語塾で塾長をしているわたしが、フォニックスに関連する書籍を3点ご紹介しました。

幼児~小学生(低学年生)向けのベーシック・ルールを覚えるのに効果があるフォニックスのテキスト。

小学生向けの、フォニックスについてもっと深い学習をするためのテキスト。

そして、保護者の皆様におすすめできる発音辞書のような役割としても使えるテキストです。

読者の方にとって、お気に入りのテキストが見つかると嬉しいです。

 

 

 
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