語学というものは、短期間である程度身に付いたように思えても、継続的に学ぶことを意識しなければすぐに忘れてしまうものです。
「昔はあんなに喋れていたのに!」
「テレビで聞く英語が全然理解できない!」
・・・など、日常で語学力の衰えを感じるシーンに出くわすと落ち込んでしまうのは、留学・海外生活経験のある人にとって“あるある”ではないでしょうか。
しかし本物の英語力は、むしろ帰国後の習慣的な学習によって強化されます。
そこで今回は、帰国子女のお子さんを持つ読者さんに向けて、おすすめの「英語力維持・向上法」をご紹介します。
楽しく、ストレスのない学習法が一番大事
私たちが子どもの頃、大人から「勉強しなさい!」と言われるのが嫌だったのと同じように、勉強を強要することは子どもたちにとってストレスにしかなりません。
あくまで「楽しく」、そして「自然に」学ばせることによって、子どもたちは習慣的に学習をするようになります。
習慣的に学習させるようになるまでの楽しくて自然な学ばせ方。
今回は3つに絞って、その方法をご紹介したいと思います。
1)英語で日記を書かせよう
語学に限ったことではありませんが、基礎固めはとても重要です。
日々何をしたか、どのように感じたかを書き留める日記は、英語脳を維持するのに最適な基礎学習法です。
多くの英語学習者が良くとる行動なのですが、すぐに「英検~級」や、「TOEIC~点」というように、目に見える数字や資格で英語力を求めがちです。
ペーパーテストは、市販の対策本などを購入し、何順も繰り返し解いていけば確かに点数自体は上がっていくでしょう。
しかし、それはテストの「攻略法」を覚えたからというだけに過ぎません。
実践的なスピーキング力やライティング力が身に付いているかと言えば、「イマイチ…」となります。
そこで、帰国子女の英語力を維持、向上させたいと思うのであれば、朝起きてから夜眠るまでの時間、ありとあらゆる物事を<英語で>考えることの方が重要になってきます。
★日記を書くことのメリット↓
・頭の中で0から文章を組み立てる必要があるので、テストの「カッコの穴埋め」より遥かに思考力を使う。
・毎日書くことで、書ける内容も増えてくる、スピードも上がる。
・最初は時間がかかっても、慣れてしまえば30分で終わるレッスンなので持続可能!
なお、日記を書くときの注意点として、箇条書きで1日3つの事柄に絞ることをお勧めします。
理由は、書くことが多すぎると続かないからです(笑)。
子どもが一日の日記を書き終えたら、お母さんも一緒にチェックしてあげると良いでしょう。
お母さんから「What did you do today(今日は何したの)?」と聞いて、子どもも英語で答えるようにしてあげれば、スピーキング力もぐんぐん伸びていきますよ!
2)洋書(※マンガ)に触れさせよう
「子どもにマンガばかり読ませるなんて…けしからん!」と思うかもしれませんが、それが自然と英語学習になっていると考えると、なかなか侮れません。
現に、日本語ペラペラの外国人が「ドラ〇もん」や「ワン〇ース」で言葉を覚えたなんてケースはとても多いです。
★マンガを読むことのメリット↓
・「絵本は退屈、小説は難しすぎ!」という子どもにベスト。
・登場人物同士の会話のみが描かれているので、日常生活で使えるフレーズが盛り沢山!
・台詞に分からないものがあっても、絵やキャラクターの表情からどのようなことを言っているのか想像できる。
1)の日記学習と比較しても、こちらの方が圧倒的に楽しんで学習できるでしょう。
「初めから海外のマンガはハードルが高い…」という人は、日本の有名マンガの英語翻訳版から始めてみるのも良いですね。
分からない部分があれば日本語版に戻って、「なるほど!これを英語で言うとこうなのか!」とすぐに答え合わせをすることができます。
3)Netflix、Huluで洋画・洋ドラマを観よう
1)2)では本やノートを使った学習法について紹介しましたが、3)は、かなり「今っぽい」=子供に受け入れられやすい、学び方です。
この学習方法でのおすすめは、まず、保護者の方が実践をしてみることです(笑)。
どういう事かと言うと、「間接的に子どもの興味を引く」ということです。
子どもの頃、いつの間にか親が観ているドラマを自分も横で見ていたり、兄弟が聞いている音楽を自分も好きになっていたりしませんでしたか?
お母さんが楽しそうにドラマを観ていれば、気が付くと隣で子どもも興味を示すはずです。
★洋画・洋ドラマを観ることのメリット↓
・音として耳から入ってくるので、ヒアリング力がアップ!発音も学べる。
・海外の流行ドラマなどを観ることで、リアルタイムで使われているスラングやフレーズを知ることができる。
・聞き流しもできるので、他の作業と並行して行える。視聴することに時間を取られない。
見出しではNetflixとHuluの名前を出しましたが、最も身近なものではYoutubeという選択肢もあります。
アメリカのYoutuberやアニメなどのコンテンツに触れさせるのも良いかもしれません。
まとめ
以上、帰国子女に向けた効果的な「英語力維持・向上法」のご紹介をしましたが、中で「これならできそうかな?」というものはありましたでしょうか。
帰国子女といっても、それぞれの滞在期間や英語力はもちろん違うので、色んな事を試しながら個人に合ったベストな学習法を探すことが最も大切です。
一度海外経験をした子どもの吸収力は高いので、従来の日本的な文法問題をひたすら解かせるというやり方よりも、思い切ってネイティブのコンテンツにたくさん触れさせてあげるとうまくいくと思います!
どうぞご参考になさってください。