これまでの日本の英語教育は、ご存知の通り、英文を読んだり聞いたりといった内容が中心となっていました。
でも、現在は、このような「リーディング」と「リスニング」さえ学習しておけば良い、という時代ではありません。
そんな新しい英語教育の時代、小学生の英語学習に、英検を取り入れてみませんか。
目次;
1.英語学習=「リーディング+リスニング」はもう古い!?
英語教育に力を入れる一部の小学校では、既に英語4技能、つまり「リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング」の能力を総合的に鍛えるカリキュラムが導入されています。
小学生から始まる新たな英語教育では、グローバル化社会で将来活躍できる人材を育てる、という目標のもとにカリキュラムが組まれています。
こうした現状を考えると、小学生の頃から少しでも多く英語に触れて、英語4技能の向上を目指す。
その中でも、日本人が最も苦手とする「スピーキング」を小学生のうちに鍛えておく、ということは、大変意味があると言えるでしょう。
2.英語教室に通わせても伸び悩む理由とは?
では、小学生が英語のスピーキング力を鍛えるには、どうしたら良いのでしょう。
まず、だれもが思い浮かぶのが「英語教室に通うこと」だと思います。
近所にある英語教室にひとまず通わせているというパターンもよく耳にします。
もちろん、それで効果が出ている場合には何も問題ないのですが、
「意外と伸び悩んでいて効果があるのか正直分からない」
という悩みを抱えている保護者も、多いのではないでしょうか?
その理由として1つ考えられるのが、教室側が生徒さんに「英語=楽しい」と感じてもらう事を最優先にしていて、実際に子ども達はグループ活動など楽しい時間を過ごしていて英語が好きなってはいるけれども、英会話を伸ばすのに必要なことは、あまり学べていないというケースです。
確かに最初のステップとして、
「英語が好きになった」「英語に対する抵抗が無くなった」
という状態を目指していくのは、大変素晴らしい事です。
しかし、そうした表面的に楽しい活動だけをずっと続けていても、「単語」や「英文法」を学習しない限り、残念ながらお子さんの会話力はさほど伸びないというのが現実です。
結局のところ、自分が使える単語や英文法の数というのがそのまま自分が英語でどれだけの内容を伝えられるのかに直結するので、英会話を鍛える上では、そのような単語学習や英文法を学ぶことは、絶対に避けては通れません。
そこでおすすめなのが、「英会話教室に通いつつ、英検を受験すること」です。
どうして英検なのか。その理由について、続けてお話をしていきます。
3.小学生に英検受験をおすすめする理由
なぜ英検がおすすめなのかといえば、知名度が高く5級から試験内容にスピーキングが含まれている(※)のに加えて、英文法や読解の問題が出題されるため、合格を目指す上で、自然と英会話に必要な単語や英文法の知識も学習できるからです。
また、英会話がどの程度できるかというのは、どうしても主観的な判断になりがちですが、英検を受けることによって、自分の会話力を面接官に客観的に判断してもらえる、という点も大きなメリットです。
最初は思うように合格できなくても、小学生の頃からコツコツと挑戦していけば、ゆくゆくは準1級や1級といった、英検上位級の合格も、学習のスタートが早い分だけ可能性が高まります。
ちなみに、勉強=子どもが嫌がるもの、というイメージがどうしても強くありますが、試験勉強をして合格するという一連の流れは、ある意味で子ども達が大好きなゲームの攻略に似ている部分があります。
そのため、始めは英検受験を嫌がっていた子どもも、いざ受けてみると不合格が悔しくて、それまで以上に熱中するということも珍しくありません。
たとえ結果が思わしくなかったとしても、親御さんとしては「次もがんばれ!自分も応援しているよ!」という姿勢を見せてあげてください。
小学生の英検受験では、親子で一緒に挑戦する、という気持ちで合格を目指す方法がおすすめです。
※英検5級のスピーキングテストは、現在のところ、合否には直接関係ありません。
4.まとめ
今回は、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング、という英語の4技能がますます必要となる今後と、小学生からの英検受験のススメについてご紹介をしました。
勉強に限らず、何事においても言えることですが、「スタートが早い」というのはそれだけで本当に大きな武器になります。
お子さんの自主性や意見を尊重しつつ、英語学習を楽しんでみてください。
なお、この記事の中で、英語教室のレッスンについて、
「にぎやかに楽しむだけの場所」と、敢えてマイナスの書き方をしました。
しかし、私は英語教室の在り方を否定しているわけではありません。
そうした「英語って楽しいよ」ということを教えてくれる場所から英語学習を始めた後に、目標とする試験に合格できたり、あるいは簡単な会話であったとしても海外の人と英語で意志疎通ができたりといった瞬間にこそ、英語学習の「本当の楽しさ」が味わえると信じているからです。
お子さんがそうした語学の本当の楽しさを味わう最初のきっかけとして、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。