日本では様々なタイプの教育機関が存在しますが、英語教育の受容が発展する現代、小学生に限らず0歳からはじめる英語教育なども盛んになっています。
外国人講師と日本人アシスタントのいるような英会話教室は全国にたくさんあります。
もちろん、それぞれに、オリジナルの教材やカリキュラムを組んだりするなど他社との差別化を図るなどして工夫を凝らしていますが、共通する点が1つ。
それは「英語の習得」を最終目標としている点です。
一方、インターナショナルスクールなどの完全英語のプレインター(幼稚園)はどうでしょうか?
プレインターの場合、少なくとも筆者が勤務していたプレインターでは、日本の保育園や幼稚園と同じように、子供との生活面でのサポートを主として、それに加えて英語や文化を学んでいくことを目的としていました。
つまり「英語の習得」だけが、スクールの目標ではないところが、両者の大きな違いになっています。
目次;
1.プレインターと幼稚園・保育園との違い
それでは次に、プレインターと、一般的な日本の保育園・幼稚園との違いはなんでしょうか。
大きな違いとしては、なんといっても、プレインターでは園内で子供たちに完全に英語で教育をする、というところにあります。
プレインターでは、日本人講師と外国人講師が在籍している場合が多いですが、英会話教室とは違い、日本人であれば保育士免許保持者(もしくはそれに値する資格保持者)であることと、外国人講師でもチャイルドケアの資格や教員免許を取得しているかなど適格な条件のうえ、構成されている傾向にあります。
ちなみに、多くのプレインターでは、親御さんたちの英語スキルを求めていません。
私の務めていたプレインターでは、外国人講師が言ったことをその場で通訳しながら、親御さんに子供たちの今日の様子を伝える形をとっていました。
そのため外国人講師と日本人講師の内容にずれが生じることなく、明確に子供たちの様子を伝えることが可能でした。
完全英語のプレインターにはバイリンガルの日本人講師の在籍が多いため、心配なく一般の保育園・幼稚園と同じように通わせることが可能ですよ。
2.プレインター卒園生たちのスキルは?
プレインターには英語スキルが0で入園してくるたちも子供たちも多いです。
でも、卒業するころには一通りの英会話スキルは習得しています。
プレインターを卒業したすべての子供たちに共通して言えることは、無意識に英語に触れ、無意識のうちに英語を学ぶ習性が身についているということです。
プレインターでは、語学を習得する上で最も大切ともいえる「プラクティカルな英語を学ぶこと」が出来ます。
つまり、生活の中で得られる経験から、使える英語を実際に体験しながら学んでいけるのです。
これは、英語教室に通うのに比べ、大きなメリットだと感じています。
もちろん、英語教室であっても ハロウィンやイースターなどイベント事に海外ならではの文化を学んでいき英語に対する興味・関心を得ることは出来ます。
でも、生活体験の中で習得した英語の方がより強い。
プレインターに勤務していたときには、それを強く感じました。
例えば、日本の保育園・幼稚園でも子供同士のもめごとが起こった際には、大人が「ごめんなさい」とお互いに言えるように促したりしますよね。
あるいは、なぜもめてしまったのかなどの原因を子供たちといっしょに考えます。
こうした道徳心や、人間関係の学びを基礎として、コミュニケーションツールとして「英語」で「会話」をしていくのがプレインターなんです。
毎日の生活で起こる様々な経験のうちから、子供たちは自分の気持ちを英語で伝えようとします。
もしも、うまく伝えられない場合は、先生のサポートを得て、日々、少しずつ英語を身につけて、人間としての生き方を学びながらプラクティカルな英語を、小さな子供なりに身につけていくんですね。
3.プレインター入園を検討している親御さんへ
プレインターに子供を通わせようという思いはあるものの、
「自分の英語スキルじゃ先生とうまく会話できないかも…」とか
「日本語しか話せないうちの子でも卒業のころにはちゃんと話せるようになっているのか…」
など、さまざまな不安が先に立ってしまう親御さんも多いと思います。
まず、親御さんご自身に再認識して頂きたいのが、お子様に対し、
「英語を学んでほしい」
という強い気持ちがあるかどうかです。
あるいは、お子様自身に
「英語を聞いて、見て、楽しい!」
と思えるような、興味・関心が見受けられるかということです。
わたし(著者)がプレインターに勤務していたころ、途中退園をしてしまった子供たちを何名か見てきました。
その子供たちのほとんどが、完全英語の環境に慣れず、英語に対する興味・関心が生まれないまま、一般の保育園・幼稚園へ移っていくという結果でした。
転園という結果になると、金銭的にも、お子さんの精神的にも負担は決して少なくありませんよね。
そのため、親御さんへの英語に対する強い気持ち、それも母親だけでなく、父親も含めた意識の共有をしっかりと再確認してから入園を決断すると、プレインターでの生活で、ぶれなく、お子さまを支えることが出来て、結果として、充実した数年間を過ごすことが出来ると思います。